メキシコのガレット・デ・ロワ★ロスカとショコラ
2008/01/13
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今年はガレット・デ・ロワをあちこちいろんなお店で見かけた。そしてどこも売れているらしく、予約しておかないと売りきれ、なんてこともあった。マカロンもそうだけど、アーモンドみっちりの濃いお菓子を、日本人がよくここまで食べられるようになったものだと感心する、と同時に、新年にこのお菓子を楽しむ習慣が浸透してきたとも言える、のかな…。 つい先日、お正月休暇にパリへ行かれたパン屋のご主人に、現地ではパイ生地のガレットと並んで大きなドーナツ型をしたブリオッシュ生地のガレットが売られているのが気になった(やっぱりパン屋さん!)と聞いた。そうそうそれ、私の好きなもうひとつのガレット・デ・ロワは、フランスの主に南部でポピュラーなクロンヌ(王冠)と呼ばれるふんわり甘〜いブリオッシュタイプ。でも悲しいかな、日本でこのタイプを作っているお店はほとんどない。見た目に地味とか、パンと変わらないと思われてしまうのか…。毎年楽しみにしていた清里のアン・グーテ…さんのが今年はお休みだったので諦めていたところ、やった! ビゴの店が焼いていた。やっぱり新年はこれを食べなければ始まらない。 |
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| 家に戻り、早速ナイフを入れるといきなりゴリゴリ…もしや!? いきなりフェーヴに当たってしまった(写真下のカット面に白く見える陶器)。今年の運は悪くないかも♪ オレンジ花水がほんのり香る、甘いブリオッシュのガレット・クロンヌ。 |
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この王冠型ブリオッシュは、フランスだけでなく、お隣スペインではさらにポピュラーだそうで、私の持っている世界のパンの洋書にも登場している。名前はroscon de reyes(ロスコン・デ・レジェス)といって王様の王冠パンの意味。1月6日公現祭にはもともとあったお菓子だけれど、18世紀フィリペ5世の時代にフランスから人形のフェーヴ(スペイン語だとそら豆がhabaで陶器のフェーヴはsorpresaと呼ぶらしい)を入れる習慣が伝わり浸透したそうだ。 そしてその習慣は海を渡り、メキシコなどスペイン征服時代を経験した中南米のカトリック国に伝播したというのだから興味深い。 実は先日、カカオと逆ルートを辿ったその王様の王冠パンに巡り会った。メキシコ人主催のロスカ・パーティー(メキシコではrosconがroscaと呼ばれる)があったのだ。テーブルに大きく構えたロスカは直径50cmはありそうな〜一体何人用?と、のっけから日本とのスケールの違いに驚く。聞けば重さは1kg強、そのお店ではラージサイズだけれど、他ではそれを上回るサイズもあるという。これをパーティーと自分達のために数個、はるばるメキシコから運んできたというのだから頭が下がる。 さて、メキシコではどんな楽しみ方をするのだろう。パーティーではホステスであるRさんが最初にナイフを入れ自分の分を取り、続いて順番にナイフをまわし各々の分を切り分けていった。ナイフが入るたびに、みなの視線は集中、ゴリッという感触があると「あっ、もしや!?」で切り口を確認し一喜一憂。パーティーは大いに盛りあがった。フランスの風習では、中に隠されたフェーヴを当てた人がその日の王(王女)様ということで終わるけれど、メキシコではそれにおまけがつく。王(王女)様になったら、2月2日キャンドルの日のタマレスパーティーに家来(はずれたみんな)を招待しなければならないのだそう。タマレスとは練ったとうもろこしの粉を肉などと一緒に葉で包んで蒸したちまきのような国民食。だから当たっても口に入れたまま素知らぬ顔、なんて演技派もいるそう。一体いつからどこでそうなったのかわからないけれど、カトリックでいかにも祭好き、食べること好きな国らしい。彼女も小さい頃から親しんできた習慣だと言っていた。 |
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| 中のhaba(フェーヴ)は大きさに応じて1、2個〜5個。主流は耐熱のプラスティック製人形という中、このお店のものは陶器製が2個入り。12人分、ひとりあたり幅8cm程カットしたけれど、ああぁ残念、私のロスカからはhabaは出てこなかった。それで当てた方のhabaを拝借して写真撮影。二つとも同じ形の幼子イエス様だった。どうやらメキシコではhabaは幼子イエス様と決まっているらしい。タマレスをおごらなければならない、なんて尾ひれをつけたくせに、人形に遊びがないのは不思議。 |
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表面に六ヶ所がクッキー生地で覆われ、その間に赤、緑、黄色のドライフリーツの宝石を飾り、王冠に見たてたロスカはオーブンで軽く温めて食べる。風味豊かで表面サクサク、中はふっくら、ドライフルーツも甘すぎずしっとり美味しい。これにはホットチョコレートドリンクが付き物だとか。シナモンをきかせ、でんぷんでとろみのついたメキシコ風チョコレートドリンクは体が温まり、スパイシーで甘すぎず、ロスカにぴったり。ブリオッシュ生地とチョコレート、はて、このふたつはどこで最初に出会ったのだろう? それはさておき、日本でブリオッシュのガレットをポピュラーにするには、派手な飾りと大きさと、ショコラを用意することかもしれない、そう思えるほど特別感があった。 ああ、また来年のロスカが待ち遠しい! |
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