黒い森のキルシュトルテ&デザート☆(前編) 

2010/01/17
 先月のことですが、八ヶ岳ワイン会のデザートにシュヴァルツヴァルター・キルシュトルテを作りました。

 ドイツ南西部に位置する黒い森地方(シュヴァルツヴァルト)特産のさくらんぼとそのリキュール=キルシュをカカオ生地にクリームと重ねて森に見たてた、とってもポピュラーなドイツ生まれのケーキです。
Schwarzwälder Kirschtorte
 さくらんぼの数からして大きさ想像できますか!?  直径26cmだったかな。
 
 でもそんな大きな丸型は持っていません。

 種を明かすとココアスポンジは既製品、それも旅行土産のドイツ製。ドイツではトルテといえばこのサイズが一般的。放射状にカットした一切れの長さ13cm!! ・・・でかい。

 このココア生地、すでに薄く3枚にスライスしてあって楽チン、私はキルシュをアンビベして泡立て生クリームを塗ってサワーチェリーをサンド&のっけてチョコレートとクリームでデコするだけでした〜☆ 

 こういうの久しぶり。ケーキ作りるんるん(☆?)って感じで。
 
 ところで、こんな大きな生地をわざわざドイツから担いできたのには理由がありまして…。
 (話せば長いのですが)

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 チョコレート祭りのために滞在したチュービンゲン(その周辺都市も含めシュヴァーベン地方)には、パン屋(ベッカライ)はたくさんあるのにお菓子屋(コンディトライ)が見当たりませんでした。パン屋にもおやつ的なお菓子はあるのですが、クリームを重ねたトルテやムースのような手の込んだケーキはなく、どうしてないのか不思議で民宿のおかみさんに聞いてみました。

 おかみさん:「ドイツではベッカライ&コンディトライが一緒なのよ。」

 私:「でもクリームののっかった、例えばシュヴァルツヴァルター・キルシュトルテが食べたくてもパン屋にはありませんでした。」

 おかみさん:「シュヴァルツヴァルター・キルシュトルテなら日本でも食べられるでしょう?」(ここは大学都市なのでおかみさんは日本人留学生には慣れています。)

 私:「確かに食べられますが、本場のを食べてみたくて!」(以前のドイツ訪問で食べてはいますが、一応わかりやすいケーキを例にとって聞いてみたわけです〜)

 おかみさん:「ドイツ菓子はフランス菓子と違って簡単だから、みんな家でつくるのよ。私もシュヴァルツヴァルター・キルシュトルテは作るわよ。まずココアスポンジを焼いて、3枚にスライスして、キルシュを染みこませたらホイップクリームを塗ってチェリーをのせてココアスポンジの2枚目を重ねるの。チェリーは日本でも手に入るでしょ? そうしたらまたキルシュを染み込ませて同じ様に繰り返すか、お好みでチョコレートクリームにかえてもいいわ。そして3枚目を重ねてキルシュ…そしてクリームとチョコレートで飾ってお終い。簡単でしょ。うちは子供も食べるからキルシュは使わないけれどね(笑)。」

 私:「えっ、じゃあドイツの家庭にはお菓子道具が揃っているのですか?」

 おかみさん:「ええ、ほら来てみて!」

 …と、うれしそうに彼女はキッチンに私を呼び寄せ、道具棚を開けて見せてくれました。そこには数え切れないほどの型やキッチンエイド風の立派な卓上ミキサーなど、あらゆるレシピがこなせそうな道具が揃っていました。すごい☆☆☆

 そういえばチェックインした日、手続きのため入った彼女の部屋のテーブルには、削りかけのレモン皮とレモンマフィンのレシピコピーがありました。お菓子作りは日々のことなのですね。

 お菓子談義がひとまず終わり、再びチョコレート祭りと町散策に出かけ4時間後、チェックアウトのため宿に戻るや、おかみさんが何やら私に手渡しするではないですか。見れば大きなココアスポンジ生地!

 「ほら、これがあれば日本で簡単にシュヴァルツヴァルター・キルシュトルテが作れるわよ。」

 私が出かけている間に、きっと近くのお店で買ってきてくれたのでしょう。お土産に持って行ったロイズのチョコレートポテトとちょっとした干菓子に気を遣ってくれたのかな、それともお菓子好きの心が通ったのかしら、うるうる…。

 (他にも彼女からは貴重なお土産をいただいてしまったのですが、その話しは別のテーマで〜☆)

おかみさんに貰ったココア生地のパッケージ
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 本当はココアスポンジくらい焼くことは出来ます。日本でも出来合いのスポンジなど買ったことはないのですが、ワイン会のようなちょっとした人数のパーティーにはドイツサイズがうってつけでした! 活かすチャンスがあって良かった〜♪

 17人分のクリスマスケーキ。

 アルコールアレルギーの運転手さんのために、真ん中を丸く抜いてキルシュ抜きのシュヴァルツヴァルト・グラスデザートにして、それでもひとり分はたっぷりドイツサイズを堪能しました。

 ココア生地は結構甘かったけれど、乳脂肪34%の軽いクリームとサワーチェリーの酸味のバランスで、お肉をたっぷり食べた後なのに、このデザートはきれいになくなりました。良かった! ありがとう☆おかみさんのおかげです。

 (後編につづく)

※この話しの台詞などは私のたどたどしいフランス語できいたことをもとに自分解釈したものです〜。
暗くてピンぼけ・・な断面
by fruitsnoirs | お菓子とつぶやき 
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