ガトー・ア・ラ・ブーロシュを焼く会…まずは準備の話でも… 

2009/05/18
 いやいや…先週末までに書き上げるつもりが、八ヶ岳の復活ワイン会の準備やら写真チョイスやら何やらやっぱりどう書き始めたらいいのかまとまらず…開催日からすでに1ヶ月近く経っています。他の参加者はとっくにブログに書き上げてくださっているのに大汗たらたら…っ。

 それで考えたのが、主催側しか味わえない部分…準備の話しなどまずはしてみようかな〜と。

 旅も計画をするときが楽しいってよく例えられるけれど、この企画その通りで、未知の世界をあれこれ想像、相談、考えながら段々に具体化していく、されていくのがたまらなくって!

 先月とある番組でスイーツの世界遺産!?を巡る旅をしている私が、そこにいかなければ食べられないスイーツとして、ガトー・ア・ラ・ブロシュを食べにいったことを取り上げたこと〜それをたまたまラ・スプランドゥールの藤川シェフにお話ししたらなんと!シェフもかつてフランス滞在中このお菓子の製作現場を訪ねたかったのに遠すぎて断念したと言うじゃないですか。

 そこで作ってみたい、じゃあ作ってみようかと…とんとん拍子に話が進んで…。

 雨でも決行したいから屋根付きのBBQ場を探したところ、会場近くに店を構え、ミクニ時代のつながりがあるオ・プティ・マタンの武井シェフにも協力していただけることになり、しかも、お友達のフレンチ料理人がランチを作ってくださることになって、だんだん本格的な会になってきました。これはなんとしても成功させるしかありません。

 次はレシピです。日本を代表するオーボンヴュータンの河田シェフの本や、本場フランスサイトからの検索、それに薪火焼きしたい動機にもなったケーキピアのお外でバウムクーヘン記事! 等などを参考にイメージをつかむ…。並べてみると面白いことにだいたいが同割りレシピ〜小麦粉、砂糖、バター、卵と主材料4種類を同じ量のカトルカールでした。以前ア・ポワンの岡田シェフに、同割りのレシピはホッとする、家庭のおいしさがあると聞いたことがありますが、昔の家庭には今のような目盛りのある計量器なんかなかったから(我が家もそうでした)、天秤量りとか、何かの容器を基準に何杯とかを目安に(フランスの家庭レシピは今でもコレによく出くわす)作っていたからでしょうか。それを基準に、どれかを減らしたり増やしたり、香りなど副材料を加えたり…そうやてって‘我が家流’秘伝レシピが出来あがっていく…こんな工程にもわくわく♪

 ガトー・ア・ラ・ブローシュの香り付けには、オレンジやレモンの皮、ラム酒、バニラなど使ったものが多くみられましたが、藤川シェフは私の好みを考慮してくださり、パスティス(アニスの甘い香り広がる南仏のリキュール)、オレンジフラワーウォーターをメインに、柑橘系の皮摩り下ろしを隠し味にしたレシピに決定しました。一方武井シェフは河田シェフのオレンジ風味のレシピを参考にはちみつを加えたアレンジで決定と連絡が入り、なんと、お二人それぞれがガトー・ア・ラ・ブローシュを作る、という私の中では想像を超えた大イベントになってしまったのです!

 人、場所、レシピ…ここまではなんとか揃いましたが、最後まで頭を悩ませたのがこのお菓子を焼くための型。バウムクーヘンなら円筒状なのでただの棒でも形になるのですが(ケーキピアのレシピは麺棒にアルミホイルを巻いて使っています)、ガトー・ア・ラ・ブローシュは片端が細くてだんだん広がっていく円錐状で、工事現場に置いてあるコーンよりスリムな円錐の型を使うのですが、なにせ日本ではバームクーヘンは大定番でも、ガトー・ア・ラ・ブローシュを作っているところなんてオーボンヴュータンくらいなので(アンリ・シャルパンティエにもありますが円筒っぽい)、合羽橋などの道具屋でも扱っていません。マカロンタワー土台を代用できるかと考えましたが底が広がりすぎるのが難点…。かといって河田シェフのように海外オーダーするわけにもいかないし…。自分で木材かステンレスで円錐型を作るしか方法はありません。フランスでも金属製と木製、両タイプの型が存在するのですが、金属は熱伝導が良いけれど、火の通りも早いので先に焼いた中心部がカリっとする感じに仕上がるらしく、木製は反対に熱伝導が悪いのでじっくりしっとし焼くのに適しているのだとか。そこで八ヶ岳に住むクラフトの方々、木工職人さんにオーダーできるか相談してみると、円錐でしかも中心に棒が通るよう穴を通すのはかなりの技術がいることだとわかりました。ピレネーの人はどうしてこんなややこしい形にしたのでしょうか? 昔は円錐型の何かが家に転がっていたのでしょうか?

 はじめはお店でもう買い替えどきの木製デッキブラシの柄を使ってそこになにかをグルグル巻いて円錐状すればいいかなと考えていた藤川シェフですが、あれこれ調べていくうちに、参加者が多くなっていくうちにBBQ場の炉ギリギリの大きさで焼きたくなってきて、ついにこの会のために立派な道具を作ってしまいました。お店スタッフのつてで金属製の手回しできる竿と台、これを前日に見たときには胸の鼓動が高鳴って、ああこれはうまくいく!と確信しました。

 しかも当日、その竿には割り箸が何百本か、80cm程の長さで円錐になるようにずらして美しく細かく巻かれていたのです!! 聞けばスタッフが5時間かけて完成させた力作で、ここにアルミホイルとオーブン紙を数枚重ね巻きすれば、どこから見てもガトー・ア・ラ・ブローシュのコーン型です。やっぱりプロの職人さんです、すごいすごい♪

 一方の武井シェフ組は最初傘を使ったらどうかとか、ユニークなアイデアが出ていたそうですが、当日は金台紙を円錐状に丸めて留めたものをデッキブラシの柄(やはり買い替えのため!?)に通し、空洞はアルミホイルで埋めこんだものを製作されてきました。今はお一人だけで製造されているという多忙な中、この会に楽しみながら参加くださってうれしかったです。

 当日編…続きは次回に…
トラックバックURL:
Tracked from fat burners at 2013年06月21日 02:11タイトル:fat burners
ショコラーへの道 --CAKEPIA BLOG
現在、コメント投稿機能を停止しております。今しばらくおまちください。
ページトップ ▲